生理用品と古書の雑記

むかしの女性はどうしてた?古雑誌でたどる月経帯からアンネナプキンまで
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出版後記

布ナプキンのウェブサイトを細々と8年も続けていたおかげかどうかは分からないが、
本を出版させて頂くという大変貴重な経験をすることができた。

そして、8年もサイトを続けていられるのは、やはりいつも私のサイトをご覧下さる
ご訪問者さまのおかげだということに尽きると思っている。

ここにご訪問者さまへの感謝の意とこの度の出版のご報告と、
この本へ全精力を注ぎからっぽになった今の自分のアタマの整理の意味も兼ねて、
私の出版の記録として書き留めます。

 

はじまりは昨年8月のこと。女性編集者からの一通のメールだった。
布ナプキンの本を出版したいので一度面談したいとのこと。
私のサイトをご覧下さっていた編集者から企画の内容などを伺ったのだが、
じっくり考えたかった私はすぐに返事をしなかったというかできなかった。

じっくり何を考える必要があったのかというと、
本を出すことへの自分の気持ちを確かめたかったのだ。

何と言われようと揺るがない確固たる自信と強いメッセージなどを
持ち合わせているわけでもなく、特別な資格も凄い実績もない・・・。
ただ好き勝手に長年ウェブサイトを続けているだけの私が
この仕事を引き受けて良いのか否か?
引き受けたら全精力を注いで全うするくじけないだけの勇気はあるか?

この点を何度も自問自答し何日も経ってから漸く引き受けますという返事をした。

 

度々面談し企画を詰め、実際に各ページの制作に取り掛かったのは10月。
まずはマンガのストーリーとセリフ、それに合うイラストを考えた。

このとき、とても感激すると同時に自分の気持ちを奮い立たせてくれた
ある出来事を目の当たりにしたのだ。
それは、
イラストレーターのねこまきさんにお願いした絵の見本を見たとき、
編集との一致した意見でイラストの変更をお願いした。

すると、ねこまきさんは即座に書き直してものの数時間で違う見本を提出したのだ。
出版の世界では驚くほどのことではないのかもしれないが、私にとっては何もかもが
初めての経験で度肝を抜かれ、目が覚めたという印象を持ったのだ。
プロの方の姿勢や技を目の当たりにし、未経験で不安だ自信が無いなどとというのは
一切禁句だと自分の心の中で誓ったのだった。

そしてその気持ちを維持し、事を成し遂げるために
机の前の壁に、ある言葉を書いて貼り付けた。
DVC00082.jpg
・迷わない
・くじけない
・投げやりにならない
・辞めない
・円満
・柔軟
・忍耐  と書いてある。

 

次に取り組んだのが手づくりの布ナプキン。

不器用でも気軽につくることができるという内容とはいえ、
自分の不器用さを改めて思い知らされる。
撮影用に、縫う途中の状態や完成状態とたくさん拵えた。

不器用ながら少しでも綺麗に縫おうと、もともと縫う手の遅い手が
さらに遅くなり根気を要したのは今となっては楽しい思い出である。

一針一針縫いながら、昭和初期から洋服の仕立て屋を営んでいた
洋裁のプロの祖父のことや、私が小学生くらいまでの洋服は
母の手製だったことなどを思い出しながら、
どうしてその孫、子の私は不器用なんだろうと考えたりもしていた。

 

次に撮影段階に入った。

撮影では、イラストのねこまきさんから受けた感動に
似たようなことを再び体験することができた。
カメラマンの技を間近で見ることができたのだ。

慎重に考え、素早く切り取るというカメラマンの仕事の流れが
とても清々しく格好良く気持ち良かったのだ。
慎重だけれども長考ではなくスパッと潔くという爽快感を見て、
私もそうでありたいと思ったのだ。

撮影後は、写真を補う短い文章を付けていく作業があった。
短い文字数で伝えたいことを書く難しさというものがあると実感。

また、手づくりの方法を取り上げるにあたり生地のことなどを
ミニ知識的な要素も含め取り上げるページを設けたのたが、
これは私の会社員時代に身に付けた素材の知識や、子供のころから
洋服の生地をみる機会があったことが、何年も経過した
今になってほんの少しではあるが役立ったといえる。
ここにどんな経験も無駄ではない、どこかで何かが繋がっている
ということを実感したのだった。

次に取り組んだのがコラムの執筆。

各章に挟む形で何か生理にまつわる読み物のページを設けたいというのは、
私の強い希望で実現した。
なぜなら単なる布ナプキンのガイドブックにしたくなかったからだ。

しかし、実際に執筆に取り掛かってみると産みの苦しみが待っていたのだ。
1500文字と1100文字を目安にそれぞれ3本と1本書いたのだが、
自分で出したネタにもかかわらず、最初の一文が書けない。
最初の1本は2週間くらい考え書くのに3日くらい要し、
その後2日くらいグッタリしてしまうほど精魂尽き果てるという有様、
次第に3本目4本目は慣れて尽き果てることはなかった。

なんとか1000文字くらい書いた(捻り出した)ところで
一度編集者に読んでもらい、内容と方向はこれでよいという
判断が付いたところで最終的な文字数に整え原稿を仕上げていった。


全ての原稿を仕上げ、完全に提出したのは1月半ば頃だった。
その後、複数の目で見直し幾度も修正を重ね、漸く印刷に取りかかったと
聞いたときは、安堵感と虚脱感と楽しい時間が終わってしまった
というさみしさが一度に押し寄せてきてなんとも表現できない、
今まで感じたことのない気分だった。

そして、印刷に入ってから一週間ほど経ち、編集者から
本ができましたと連絡あった時はとうとう来たかという心境であった。
私の考えをたくさんの方のお力でお支え頂き、不足を補って下さり、
世に出すことができた本の完成である。

以上

約半年に及ぶ『布ナプキンはじめてBook』への取り組みは、
まだまだ言い尽くせないほどの経験や今となっては楽しかった苦心のほど
などたくさんあるのだが、ひとつの区切りとして今日ここに書き付けた。
長々と書き連ねましたが最後までお読み下さりどうもありがとうございます。

 


最後になりましたが、謹んで申し上げます。
本に収録されているユーザー体験談、アンケート、座談会、作品発表などで
ご協力下さった皆様、メーカー・ショップリストに掲載を許可して下さった
メーカー・ショップの皆様、深く感謝しております。
この度は、本当にどうもありがとうございます。

 

◆『布ナプキンはじめてBook』の内容はこちらのページにまとめました。
どうぞご覧ください。
http://nunonapu.chu.jp/mybook.htm

 

布ナプキンの本を出版しました 13:35 -
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