生理用品と古書の雑記

むかしの女性はどうしてた?古雑誌でたどる月経帯からアンネナプキンまで
大正10年(1921)主婦之友、婦人世界 7月号

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色白というより蒼白に見えなくもない美人が表紙のこれは、
どちらも大正10年(1921)7月1日発行の主婦之友と婦人世界。
表紙だけでなくこの号で取り上げている記事や特集も少し似ているので今日は2冊同時に紹介。

こちらは主婦之友の目次で子供を亡くした方の経験談が特集記事になっている。
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一方の婦人世界の目次がこれ。こちらも家庭悲劇号と銘打って子供を亡くした方の特集記事。
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メインの特集記事以外でも同じような記事があり、
主婦之友ではピアニスト久野久子、婦人世界では上村松園を取り上げている。
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実はこの号を読んで初めて久野久子というピアニストを知ったのだけど、
波乱万丈の女性の一代記というような内容で小さい文字のギッシリ詰まった
7ページに渡る記事を一息に読んでしまった。

酒造りと質屋を営む裕福な家に生まれた久子だが生後半年頃に
子守女中に背負われたまま神社の高い石段の上から転げ落ちてしまったのがもとで
足が不自由になってしまった。

当初は嘆き悲しんでいた両親だが、不自由な体になってしまったからには
一生独りを全うさせる覚悟と備えが大切だとして芸で身を立てられるようにと
5つの頃から琴、三味線を厳しく仕込み、明治34年(1901)西洋音楽を志し
東京音楽学校に進みピアニストとして活躍したという。
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記事によれば、
久子は負けず嫌いの勉強家で演奏も力強く男性的で溌溂たる生気に満ちている、
けれども萎んだ花に涙ぐむ乙女の情緒もある性格なのだという。

さらに久子に仕えていた人の談によると、ピアノの練習をしているときは
顔が凄みを帯びて目が光り一日二日食事も摂らないでピアノに向かっているという。
演奏会が近づくと1,2週間も前から人と会うことを止め家の者にも口を利かず
部屋に鍵をかけてピアノの練習をするので見ているほうが寿命が縮まるほどだが、
指先が破れてピアノを鮮血で染めようが疲労し尽くして感覚を失おうが
いつまでも弾いていて神々しくさえあるという。


一方の婦人世界でも女性芸術家を取り上げていて
上村松園の立志伝を3ページにまとめている。
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特集もその他の記事も似たような同年同月の主婦之友と婦人世界は、
当然広告も同じ商品なら両誌共同じかと思い見比べてみる。(比べる広告はモチロン月経帯)

これは、ビクトリヤ月経帯の広告。両誌の広告共に図案も説明文も全く同じ。
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この両号にはもうひとつ月経帯の広告があり、ローヤル月経帯が掲載されているのだけれど
こちらは違った。

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下が主婦之友、上が婦人世界に掲載されたローヤル月経帯の広告。
主婦之友の方が簡易過ぎる感じがするのはおしめカバーも入れたからかなぁ。


最後にこれもこの号を読んで初めて知った「灰娘(アッシェンブッテル)」のお話し。
誰でも知っていると思われるシンデレラの物語。
・・・なんだけど自分が知っているシンデレラとは少し違っていた。

東洋と西洋の継母継子の物語を紹介した記事にその灰娘が掲載されていて、
読みにくいかとは思うけど、何とかこの画像でも読めると思うのでそのままUPします。
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ここから、灰娘です。

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シンデレラが魔法が解ける12時までに帰るのに急いだからガラスの靴が脱げてしまった
のだと思っていたんだけど・・・王子様の策略だったとは!?


徒然日記 23:35 -
大正14年(1925)主婦之友 新年特別号

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あたたかそうなショールを羽織っている女性が表紙のこれは、
大正14年(1925)主婦之友新年特別号。

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開いてすぐの目次ページの上には号にちなんだ絵が描かれていて女の子と花と牛。
この年が丑年だったことがわかる。

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この当時の主婦之友は目次の次は広告ページが何十ページにも渡りその後、
記事のページに移っていくという流れなのだけどその記事ページの直前にあったのがこれ。
新年の言葉と題された読者への挨拶となっていて、この文中で
一年と少し前に起きた大正12年の関東大震災からの復興への思いのようなものが
感じられる箇所があるので抜いてみます。

「私どもの過去が何う(どう)であったとしても、それは今日問ふところでありませぬ。
ただ将来をして、常に新しい運命を開き拓いて進むべき、強く義しき(だだしき)もので
あらしめたいと思ひます。」

とあり、次のページ、この号の表紙の右端に描いてある逆境を乗り越えて
運命を開拓した婦人の力という特集ページへと進む。
内容は様々な立場の女性たちの経験談として書かれていて、
大震災で力を発揮した尼僧、女工から起業家となった、女手一人の子育ての美談など。


変わって、新年号ならではと思った記事が占い。
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別にどうということもない運勢判断だと思うけど、このページを見たとき
思わず、わお!(古っ・汗)と驚いてしまった。何に驚いたかというと生まれ年。
なんと安政元年の72歳から始まっていて、一番若いのは、当然ながらこの号の
発売時点の大正14年。安政、萬延、文久、元治、慶應、明治、大正となっているのは
当時の占いの確認表では普通のことだろうけど。

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他に新年号ならではというより、冬の特集に相応しい記事がこの七人の女性の写真に
つながる特集記事で、この写真は家庭の実務問題研究会という家事研究の集まりに
出席した人たちの写真。

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研究会の議題は冬の衣服に関すること。和服のときの寒さ対策は襦袢よりも
コンビネーションがよいとか、木綿がいいか絹がいいかなどの話の内容が
座談会形式の記事になっている。

・コンビネーション
シャツとズボン下、シュミーズとペチコートというように上下二つのものが
機能的に結合して作られた下着の総称(改訂版実用服飾用語辞典、文化出版局)

で、この記事のすぐあとにコンビネーションの広告がありました。
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コンビネーショシってなってるけど・・・
この広告の説明文も気になるところ。
”外部よりの魔手を絶対に防御”ってどんな場面なのだろう・・・


もうひとつ、コンビネーション
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最後はうんとお正月らしい広告をひとつ。
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帯がハート模様。


徒然日記 23:11 -
昭和15年(1940)主婦之友6月号付録 夏の流行婦人子供服の作方
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青空に服の緑と赤それに濃い紅、タイトルは黄色という鮮やかな表紙のこれは、
昭和15年(1940)主婦之友6月号付録、夏の流行婦人子供服の作方。

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ページを捲ると流行の夏服が紹介されていてモデルは松竹や日活、東宝の女優。
上の画像のページ境目右のストライプのワンピースは高峰三枝子(松竹)、
その隣の青い花柄のワンピースは原節子(東宝)。
これらの洋服の作り方がこの付録本には収められている。

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こちらは右ページが女学生向きの流行服、左は婦人用。
女学生用も婦人用もあまり違いがないように思ったのだけど、
よく見るとヒールの高さやソックスなどで違いが出るのかも。

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グラビア風の流行紹介ページの次にあるのが下着の着方というページ。
こちらは婦人と子供という分け方で、
女学生と婦人では下着の区別はないということなのだろう。
この当時の生理用品の広告では婦人用(既婚者用)と女学生とでは
分けていることもあるのだけどなぁ。


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これは付録なのであまり広告はないのだけど、洋裁学校やミシンの広告に混ざって
繊維を補強するツヨナールというものの広告があった。
綿やウールの代用品とされたス・フ(ステープル・ファイバー)は
洗濯に耐えられないほど脆い生地だったものもあるそうで、
そういえば以前読んだ中島京子『小さいおうち』の中で、お手伝いさんがスフでさえも
きちんと洗濯できる腕があるというのが自慢だというようなことが
書いてあった気がするなぁと思い出した。(違う本だったらすみません)

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この付録本に刺激されたわけではないけれど、シーチングを35センチ×58センチの
長方形の袋状にしたものを作ってみた。古書雑誌を読むときに使うものだ。

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なんせ古いもので中には相当傷んでいる本もあるのでなるべく丁寧に取り扱いたい。
テーブルや机にじかに置くのは避けたいし、膝に乗せて読むこともあるから
そういう時に本の下に敷くものが欲しかった。
つるっとした生地のほうが本への摩擦がなくていいのだろうけど安定感がないので
シーチングにした。袋状にしたのは読み止しの本を仕舞っておけるから。


徒然日記 22:07 -
古書雑誌愛蔵書
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ふた月以上も眠らせてしまったこのブログですが、
まずは愛蔵雑誌の整理を兼ねて緩やかに再開していこうと思っています。
明治からの生理用品を追う目的で所有している古書ですが、
雑誌自体がとても面白いのでちょっとずつブログに書き付けて行きますね。
写真は最近仲間入りした古い女性雑誌三十数冊。

徒然日記 22:45 -
ウーマンケアネット開設9年目を迎えます

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この写真は4月に種蒔きをして今朝収穫した和棉です。
今年もふわふわの棉をみることができました。


◆2004年9月に開設した布ナプキンのサイトが9年目に入ります。

「布ナプキンビギナーのための布ナプ生活ガイド・ウーマンケアネット」
http://nunonapu.chu.jp/

個人のちいさなサイトにもかかわらず何年も開設し続けることができて自分でも吃驚。
続けていられるのは本当に閲覧のためにご訪問くださる方のお蔭です。
どうもありがとうございます。

今期の(先期か)驚きと喜びはこれだけではなく、
ネット以外の場でも布ナプキンのことを伝えましょうと、本という形にして戴けたこと。

http://nunonapu.chu.jp/mybook.htm 『布ナプキンはじめてBook』について)

この先も狭く細く緩やかにサイトを継続してゆきますので、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

このところ月経帯時代にいるような気がしてならない日々を過ごしている管理人です(汗)。



徒然日記 13:45 -
今日はアンネの日

1942年(昭和17年)6月12日、アンネ・フランクは13歳の誕生日に
日記を付け始める。その日記帳は誕生日プレゼントに贈られたものであった。
6月12日の誕生日にアンネは日記を書き始めた
1944年(昭和19年)1月5日の日記には、
まだ3回しか経験がないとしつつ生理のことを記している。引用します。

苦痛で、不愉快で、うっとうしいにもかかわらず、甘い秘密を持っている
ような気がします。ある意味ではうるさいことであっても、心の中で、
この秘密を味わう時の来るのを、いつも待ちこがれるのはそのためです。
(『アンネの日記』 アンネ・フランク 皆藤幸蔵訳 文春文庫)

このアンネの日記に感銘を受け、社名、製品名としたのが
1961年(昭和36年)に女性に福音をもたらすために登場したアンネナプキンで、
生理の代名詞にまでなった生理用品。
生理の代名詞 アンネナプキン
今日はアンネの日、明日は月経帯時代のネタで参ります。

※月経帯時代ってなによ?という方、こちらをご覧ください

徒然日記 21:45 comments(0)
Body+ ボディプラス7月号に掲載されました

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今日発売のボディプラス7月号「ナチュラル系の選び方」という
連載ページで布ナプキンのことが取り上げられています。(P108〜109)

ひと月ほど前、3月に出版した『布ナプキンはじめてBook』をお読み下さった
ボディプラス編集者さまから、布ナプキンのことを取り上げるにあたり
取材・インタビューのご依頼をお受けし、この度今記事に掲載して頂きました。

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まさか、自分が取材対象になるとは思いもよらない出来事で、
しかもそのボディプラスという雑誌は、実業之日本社という日頃私が偏愛(笑)
している明治時代に創刊された古い女性雑誌の婦人世界の会社の雑誌。
古い女性雑誌偏愛の理由はこちら

初めての人、場所、できごとには極度の緊張で不安になる私ではありますが、
婦人世界の会社!!!ということで、喜んでお引き受けした次第です。

で、取材当日には自分の緊張を和らげるためにと思い、手元にある
婦人世界を持参したのです。

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本題のインタビューに入る前に自分の趣味を押し付ける格好で
編集者さまに明治41年の婦人世界をお見せしつつ、

取材されるのは初めてのことでとても緊張しているけれど、
婦人世界に関連のある雑誌ということで嬉しいです!と
いうようなことを伝えたところ、

ボディプラスに取材されて嬉しいと言われたことはあるけれど、
婦人世界だから嬉しいとは初めて言われましたとのことで、
緊張感が和らぎつつも、あーきっとオタクと思われちゃったなーと
冷や冷やしながらも楽しくインタビューに応じたのでした。

誌面は半分がインタビュー記事、半分が使い方など実用記事となっています。
よろしかったら、どうぞボディプラス7月号をご覧ください。
http://bodyplus-net.com/

徒然日記 13:23 comments(0)
そろそろ種蒔き

今年で3度目となる、コットン栽培。
そろそろ種蒔きをします。
徒然日記 17:06 comments(0)
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今日から4月。
今年の花見には少し早いですが、桜と女性の横顔のデザインが
綺麗な古い雑誌広告なんぞをご覧にいれまする。
(昭和7年 主婦之友)
徒然日記 21:29 comments(0)
『布ナプキンはじめてBook』のために作った布ナプキン


この本を出版するにあたって、
まずは身近にあるもので布ナプキンを試してみませんか?
ということをお伝えし、

実際に使ってみようかなという気持ちになっても、
試着も出来ない(当たり前ですが)布ナプキンを、
いきなり買わなくても大丈夫ということをお伝えするために
布ナプキンの簡単なつくり方をご紹介するページを盛り込みました。

自分でページの内容などを考えておきながら、
コレは大変!私の不器用さを書籍で晒す羽目になってしまった!
と思ったものの、裁縫上手の方に頼ることなくココはひとつ腹をくくって
自分で作ることにしました。

そこで、ページを作るにあたって写真を多用して作り方をお伝えするには、
料理番組ではないけれど、作製途中段階のものと完成形とが必要とのこと。
裁断後、途中までのものと完成させたものとたくさん拵えました。




さらに、簡単でシンプルな手づくり布ナプキンだからこそ、
ちょっとアレンジを加えると楽しいよねということをお伝えするために
シンプルな布ナプキンに刺繍やレースを施したものも作りました。

イニシャルとダブルのハートの刺繍をしました。
これ以外に星や花のかたち、ねこの刺繍もしてみたのですが、
思うように出来ずイニシャルとハートになりました。




こちらはオーガニックコットンのネルにレースとリボン。
手芸屋さんでレースのハンカチのような薄いワッペンをみつけて
布ナプキンの裏側にこんなの付けたら可愛いなと思い付けました。
縫い付けなので洗ってもワッペンがはがれません。
リボンはパッドを留める部分と、わのなぷの上の布に
縫いつけるだけなので少しの手間でアレンジできるのが良いと思います。


と、ここまで書いてきましたが、
『布ナプキンはじめてBook』は手づくり方法だけの内容ではありません。

これから布ナプキンに親しみたい、ちょっと布ナプキンのことが気になる
という方に、布ナプキンのことを直接お話しするような気持で
取り組んだ本です。よろしかったら、こちらをご覧ください。

『布ナプキンはじめてBook』の中身
http://nunonapu.chu.jp/mybook.htm

徒然日記 14:51 comments(0)
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